[UE4/UE5] M1 (or M2) シリーズMacをUE4 / UE5に使うことの是非

Post 2022年3月4日金曜日

macでUnreal Engine UE4 UE5 Unreal Engine

来る3/8深夜に、新しいmac book pro 13 inchが発表されるともっぱらの評判です。(M2 Macbook Airは最初噂されていましたが、削除??)

このmac book pro 13 inchには、新しいM2 チップが内蔵されると言われています。

[2022/7追記] ついにMac Book Air / Mac Book Pro 13inch のM2版が発売しました。青字で追記していきます。

気になる人もいると思いますので、今回M1 MBAを3ヶ月UE4用に使ってきて思ったことを述べておこうかなと思います。



お約束
この記事作成にあたって使用した主なUnreal Engine バージョン4.27.2 / UE5 Preview1

M1 Macbook Airスペックについておさらい

私が使っているmacbook air(以後MBA)は、

M1 chip 8コアCPU 7コア GPU / 512 GB SSD / 16 GB メモリ

で中古で11.5万円くらいで入手しました。新品だと約16万円ですね。

→ 2022年7月値上げをしたので、新品だと約19万円となります…。+ 3万円払うとM2にすることができます。(GPUは8コアになります)


です。M1 MBAの基本構成は下記です。

M1 chip 8コアCPU 7コア GPU / 256 GB SSD / 8 GB メモリ

新品だと約11.5万円ですね。

→ 2022年7月値上げをしたので、新品だと約13.5万円となります…。+ 3万円払うとM2にすることができます。(GPUは8コアになります)


最大構成は下記になります。

M1 chip 8コアCPU 8コア GPU / 2 TB SSD / 16 GB メモリ

新品だと約23万円ですね。SSDを512 GBにおさえると約16.5万円ですね。

→ 2022年7月値上げをしたので、新品だと約27.5万円 / 19万円となります。しかも8コアは選択不可になっています。
(M2だと、10コアGPUと24GBメモリが選択可能です。その場合35万円ですね。SSDを512 GBに抑えると26.5万円。)

M1 MBAと、M1 Macbook Proの違いはデザインと、ファンがあるかどうかですね。もちろん重さや大きさなどは異なります。

あとは充電器が良かったり、Touch Barがついていたり…M1 Macbook ProはGPUが標準で8コアだったりといった感じです。


M2 Mac Book Air来る

M2 chip 8コアCPU 8コアGPU / 256 GB SSD / 16 GB メモリ

になると噂されています。 

→実際には M2 chip 8コアCPU 8コアGPU / 256 GB SSD / 8 GB メモリ でしたね。M1と比べて変化はGPUですね。標準で8コアになりました。価格は約16.5万円。


M2 はM1と比べて1.5倍の電力効率となり、30 %程度のパワーアップになるという噂ですね。

M1 10コアと同等性能と考えると、これは買いもありだなぁと言う感じですね。

(M1 14inch Pro/Max はCPU 10コア、ただし8コアはすごいコアで2コアがしょぼいコア、M1 13 inchは4コアがすごいコアで4コアがしょぼいコアなんで同等比較はできないですが)

→ 実際にはM1と比べるとCPUは16 %程度パワーアップしたみたいです。M1 Pro14 inchの10コアに迫る性能となり、CPUは結構良さそうですね。GPUも10コアにすると2019年のMBP(AMD Radeon Pro 5500Mをのっけたモデル) 迫る性能になっているとのことで、いよいよビデオカードレス時代の到来な感じですね。

その他のスペックではディスプレイがLiquid Letina Mini LEDモデルになり、ベゼルが狭くなることで画面が広くなり賛否両論のノッチが入るというような感じですね。インカメラが1080 pになるので、AR, VRやカメラを使ったモーション検知なんかとは相性が良くなるかもしれません。(そんなに変わるかはおいておいて)

→ これは予想通りでしたね。


気になる価格は17.5万円〜 とされています。もし16 GBメモリなら買いだなと思います。

→ 実際には8GBメモリで16.5万円でした。このクレイジーな円安にしては相当頑張っている印象。

もし上記価格で8 GBメモリとなると、16 GBメモリにしてSSDを512 GBにするとなると、20万を超えてしまうのでM1 Macbook pro 14 inchのほうが画面も広いし幸せになれる気がします。

→ メモリを16GBにすると19.3万円。うーんいきなり高い感じがします。さらにSSDを512 GBにすると、22万円となります。14inch Mac Book Proが27.5万円だから一応安いのか…?


スペック、実際どうなの?

M1 MBAは、使った感じスペックは全体的に非常に高く、コスパは良いです。ただし正直UE4やUE5に使うとなると、性能的にはイマイチ感は否めません。ただ、思ったより普通に使えます。(どっちやねん)

アセットの読み込み、ビルドはめちゃ遅いので、レベル作成とかは結構きついです。GPU機能はIntel CPU付属のGPU機能よりはちょっとマシって程度ですね。

SDカードも入らないし、内部SSDの交換や追加もできないので、データ容量のやりくりが非常に大変です。私は512 GBモデルを使っていますが、UE4使っていると秒でなくなりますよね。(外付けSSD 1TBは買いました)

バリバリ使うよって方は、14 inch Macbook Proを購入するのがおすすめになりますが、14 inch Macbook Proをせっかく買うなら、M1 Maxにしたいなって感じになり、となると30万とかになるので、そうなると、コスパ的にWindowsでもいいじゃんとなります。Windowsならゲームもできるし…。(それにしてもM1 maxのスペックは高いので、実はコスパもいいんじゃないかという指摘も多いですが)

M1シリーズになってから、Boot Campが事実上使えなくなったんで、MacにWindowsを入れるという意味がほぼほぼなくなったのが大きいんですよね。

それに、M1 MacからWindows用にアプリを出力することは現実的に非常に厳しいので、結局Windows機は必要になります。


じゃあ買うのは推奨しないの?

でも3ヶ月使ってきて、M1 MBAを売ろうと思ったことはありません。これは名機です。

まず、デザインがかっこいい。軽い(Windows機もっと軽いのあるけど)などあるんですけど、

何よりもバッテリー持ち。これは異常です。

M1 はタブレット系のCPUが使われていることもあり、非常に電力効率がいいんですよね。外で普通に電源を気にせずに作業ができますし、家の中でもほとんど充電を気にせずに使えます。

10万ちょっとのスペックではないほどの、CPUとGPUの強さをもち、バッテリー持ちは最強。そんなマシンです。

加えて画面の綺麗さと、意外にも音質が良い…。指紋認証もついており、使い勝手は本当に悪くないです。

あとUE4は普通に使えます。思ったより。C++のコンパイルも特に遅いなーと思ったことはありません。(→[2022/5/3追記]最近C++を触ることが多くなり、ちょっと思うようになってきました…。)


Windows - mac間でのプロジェクトの共有も思ったより簡単でした。

問題はC++プロジェクトで、これは共有化する時に一個面倒なプロセスがありますが、まあワンクリックで終わりますし時間も1分くらいかなって感じなので問題ない印象です。(もちろんプロジェクトによるんでしょうが)

参考:UE4:C++プロジェクトのMacとWin間の移動


UE5に関してもLumen / Naniteがついにmacに対応したようなので、同様に使えるんですが、Windowsに比べると異常終了が多いイメージがあります。※ただこれはマシンスペックもあるかもしれません。


このため、M1 MBAを買う人におすすめな人は、例えば据え置きWindowsをメインマシンとしてすでに持っていて、外で作業する用のノートPCが欲しい、将来的にMacやiPhone向けのアプリ開発を考えている人になるかと思います。

すでにWindowsのノートを持っている方は、安いんでM1 Mac miniが検討に入ってくる可能性がありますし(外付けディスプレイある場合はですけど)。

Windowsもmacもいいスペックのものがない、って人は思い切ってM1 Maxという手もありますが、M2 13 inch mac book proではスペックが思ったより高くない、という可能性も大いにあります。そしてやはりWindowsは1台いいのが合ったほうがいいと思うので、Windowsノート推奨です。ゲームもできるし。


個人的には、GPUを多く使うステージ設計は高スペックのWindowsで実施、それ以外のBP編集やC++の作業はMBAでも十分という感じです。

なので非ゲームでバリバリの映像作品を作っている方の場合、MBAの用途が見当たらんなぁ…という印象です。

ブログ書くとかには最適な気がしますが笑

非ゲームでバリバリの映像作品を作っている方の場合は、M1 Maxを買うのは全然アリだと思います。

ただし、アセットやプラグインによってはMac非対応のものが結構あります。なんだかんだで使えることは多いですが、いま開発を進めているプログラムで使っているプラグインとかは一度調べておいたほうがいいです。


買う時に注意すること

Macのメモリ使用
Epic Game Lancherはかなりのメモリ食いです。常時 5 GBくらいのメモリを食ってます。Unreal Engineは4GB程度が多いですが、実行時とかは8 GBとかになることもあるんで、大型案件ではかなりのメモリ食いになると思います。

このため、UE4/UE5用なら16 GBメモリは最低限です。もう一度いいます。UE4/UE5用なら16 GBメモリは最低限です
→ M2になることで、CPU性能が増すのでメモリを少しは節約できるかもしれませんが、やはり正直16 GBはほしいですね…。
できれば複数プロジェクトを開いた場合に備えて32 GBあると安心ですが、まあこればっかりはお財布事情ですよね…。UE5でガンガン高ポリゴンを弄るなら32 GBが最低になるかなと。M1 MacではビデオメモリとCPUメモリが一体化しているので、いくら高効率な運用をしているといっても、これくらいのメモリは必要になります。
SSDよりなによりメモリが一番重要です。

あと、SSDも512 GBは最低限欲しいかなと思います。UE5でガンガン高ポリゴンを弄るなら1 TBが最低になるかなと。いくら外付けSSDがあるといっても、内蔵SSDに比べると遅いし、邪魔です。

あぁ〜 8TBSSDの10コアCPU, 32コアGPUのM1 Maxが欲しいよぉ〜!!(心の声)


結局、M2 MBA、買いなの?

M2 chip 8コアCPU 8コア GPU / 512 GB SSD / 16 GB メモリ

22万円也。


これだけは言えるんですが、M1を買うという選択肢はないです。(UE5ユーザーは)

19万払ってM1を買うよりは絶対22万払ってM2買った方がいいです。GPUも8コアだし。


ただ、22万あれば結構いい感じのWindowsノートが買えちゃうんですよねぇ。


HP OmenノートでAmazonで見てみると

  • AMD Ryzen 7 5800H モバイル・プロセッサー + Radeon グラフィックス
  • メモリ:16GB (8GB×2) DDR4-3200MHz
  • ストレージ: 512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
  • グラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop グラフィックス


これでだいたい19万くらい。20万切っちゃうんですね…。

電池持ちは絶対M2の方がいいと思いますが、このスペックならだいたいのゲームが快適に遊べますし…。(macはゲーム大体できない)

iPhone向けアプリを作るとかのモチベーションがなければ、M2 MBA、あまりおススメできなくなってきました。

(以前はゲーミングWindowsノートがもう少し高かった)


結論

スタバでドヤる以外の目的がなければWindowsにしておけ


おわり